八十八&一二三の文楽れんらくちょう

人形浄瑠璃文楽に関する情報を集めております。 情報お待ちいたしております。

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【MSN産経フォト】文楽に逢う

【MSN産経フォト】より。

文楽に逢う 【女方】

2012.04.10
撮影場所 国立文楽劇場
サブジャンル [文楽に逢う] [関西]

 文楽の華は〝女方〟の人形。

 あでやかに、華やかに、色っぽく、ときに凜と、そのまろやかな白い顔と優美な身のこなしは、さまざまな感情を伝えてくれる。

「祇園祭礼信仰記」(爪先鼠の段) 絵師雪舟の孫娘の雪姫は亡き父、雪村の敵、松永大膳に仇討ちを挑んだものの捕えられ、桜の木に縛り付けられてしまう。逃れようと身をよじり、必死にもがくものの縄はほどけず涙を流す。窮地の脳裏によぎったのは、かつて雪舟が同じように縛られた時に涙でネズミの絵を描いたところ、その鼠が縄を食いちぎったという話。雪姫は足元の桜の花弁をかき集め、爪先で鼠の絵を描き奇跡を起こす。(人形遣い、雪姫・豊松清十郎=写真はすべて4月文楽公演の舞台稽古から・国立文楽劇場)

 4月、大阪・国立文楽劇場の文楽公演では、そんな女方の人形たちが活躍する演目が揃っている。

 なかでも「祇園祭礼信仰記」の雪姫は、お姫様役の大役。「本朝廿四孝」の八重垣姫、「鎌倉三代記」の時姫と並んで、「三姫」と呼ばれるほどのヒロインだ。

「祇園祭礼信仰記」(爪先鼠の段) 雪姫は名刀、倶利伽羅丸を持っていた松永大膳こそが父の敵であることを知り、果敢に刀を奪い斬りかかるものの…。(人形遣い、雪姫・豊松清十郎)

 雪姫は絵師、雪舟の孫娘。天下を狙う松永大膳に金閣寺にとらえられ、自分の意に添うよう脅されている。しかし愛する夫がいる雪姫は大膳に従わない。怒った大膳が雪姫を桜の木に縄で縛り付けると、雪姫は祖父の故事を思い出す。

 〈『我も血筋を受け継いで、筆は先祖に劣るとも、一念力は劣らじ』と足にて花を掻き寄せ掻き寄せ掻き集め、筆はなくとも爪先を筆の代はり…〉

「加賀見山旧錦絵」(長局の段) 局岩藤から受けた恥辱のため元気のない主人尾上の様子を心配する召使いのお初。肩を揉みながら浄瑠璃の忠臣蔵を例え話にだして、短慮を起こさぬようそれとなく尾上を諫める。主従の厚い信頼関係と忠義を感じさせるワンシーンだ。この後、物語は女性版「忠臣蔵」というべき展開と結末を迎える。(人形遣い、お初・桐竹勘十郎 尾上・吉田和生)

 浄瑠璃に描かれた雪姫の奇跡。黄金色に輝く金閣寺に桜の花びらがはらはらと舞い散り、豪華な赤い振袖姿の雪姫が縛られた不自由な身をよじりながら、足の爪先で桜の花びらを寄せ集め、鼠を描く。と、奇跡が起きる。花びらの絵の鼠が動き出し、縄を食いちぎって雪姫を助けるのである。

「加賀見山旧錦絵」(奥庭の段) 徹底した悪役として憎々しさを感じさせる局岩藤。その存在感がお初の清廉さを更に際立たせる(人形遣い、吉田玉也)

 夫への愛情と雪舟の孫という誇り。それこそが何物にも代え難い雪姫のアイデンティティーであり、だからこそ絶体絶命の窮地に、祖父と同じ奇跡を起こすことができたのであろう。

 色彩美にあふれた文楽屈指の名場面。ここには女方の人形の美の極致がある。

「加賀見山旧錦絵」(長局の段) 恥辱に耐えきれず自ら命を絶った尾上の亡骸を前に、宿敵の岩藤を討つ決意を固めたお初。乱れる美しい黒髪に、激しい憎悪と女の強さ、そして主に対する限りない愛情を感じた。(人形遣い、お初・桐竹勘十郎)

 しかし、雪姫を遣うのは至難のわざという。両手を縛られているため、主遣いはその場面では片手だけでバランスを取りながら人形を動かさねばならないからだ。

 雪姫を遣っているのは豊松清十郎。「一途さのなかに、かわいらしさと激しさを秘めた女性。美しい姿を意識して勤めたい」

「加賀見山旧錦絵」(奥庭の段) 主人尾上の無念を晴らすため局岩藤を討ち果たすお初。強い情念を感じさせる激しい立ち回りは、息するのも忘れるほどの迫力だ(人形遣い、お初・桐竹勘十郎 岩藤・吉田玉也)

同性の羨望を呼び、嫉妬させてしまうほどに優美なお姫様たち。しかし彼女たちの情熱や芯の強さは、時を超え、現代のわたしたちに何かを教えてくれているようだ。

 写真 頼光 和弘

 文  亀岡 典子


「桂川連理柵」(道行朧の桂川) 愛することを知り少女から大人の女性へと変わるお半。一途な愛を貫くお半の凛とした美しさが涙を誘う(人形遣い、お半・吉田簑助)

 【三姫】 「さんひめ」と読みます。文楽の作品に登場するお姫様のなかで、3つの大役を言います。まずは、今月、大阪・国立文楽劇場で上演されている「祇園祭礼信仰記」の雪姫、それから「本朝廿四孝」の八重垣姫、「鎌倉三代記」の時姫です。雪姫は絵師・雪舟の孫娘、八重垣姫は長尾謙信の息女、時姫は北条時政の息女と、いずれも身分が高いお姫様。赤い豪華な振り袖を着ているのも特徴です。もうひとつの特徴は、3人とも情熱的な愛情をもっていて、自分の意志を貫くこと。雪姫は時の権力者に背き、八重垣姫と時姫は恋のためなら親を裏切ることも厭わない。そんな激しいお姫様たちです。ちなみに「三姫」という言葉はもともとは歌舞伎で使われていましたが、現在では文楽でも使われているようです。

「桂川連理柵」(道行朧の桂川) 心中するため桂川にやってきた長右衛門とお半。愛する人の子を宿しながらも成就せぬ恋のため、死を選ぶ少女お半。その姿に、かつて心中しようとして一人死なせてしまった芸子の姿を重ね、自分だけ生き延びた因果を感じた長右衛門。二人の思いが重ね合わさり、桂川へ身を沈めた。(人形遣い、長右衛門・桐竹勘十郎 お半・吉田簑助)

頼光 和弘
 事件や事故に災害現場などの緊迫した現場取材が多い無骨者。最近、古典芸能「文楽」の魅力にとりつかれたが「似合わない」との周囲の声も…。チャームポイントはウエスト101センチのビール腹。


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【産経新聞】花形役者に聞く 文楽人形遣い・吉田簑紫郎(下) 揺るぎない思い しかし葛藤も

【産経新聞】より。


【ベテラン記者のデイリーコラム・亀岡典子の恋する伝芸】
花形役者に聞く 文楽人形遣い・吉田簑紫郎(下) 揺るぎない思い しかし葛藤も

2012.3.29 16:30 (1/4ページ)[ベテラン記者コラム]

 文楽人形遣いのホープ、吉田簑紫郎(よしだ・みのしろう)さんと話をしていていつも感じるのは、文楽への一途な思いである。小学生のころ初めて見た文楽の人形に魅せられ、迷うことなくこの道に飛び込んで20年以上が過ぎたが、その思いは一度も揺らぐことはない。しかし本人は、いまを「中途半端な時期」といい、「自分の中でさまざまな葛藤がある」と打ち明ける。その悩みとは-。今回は下の巻。


入門24年目 「あせっています」


 --入門して今年で24年目ですね

 吉田簑紫郎 正直、自分のなかでは中途半端な時期かなあと思っているんです。

 --というと

 簑紫郎 通常、人形遣いの修業は「足十年、左十年」といわれ、役の性根を決定する主遣(おもづか)いになるまでに、まず人形の両足を動かす足遣いの修業を10年して、それから左手を動かす左遣いを10年勤めるとされているんです。でも、いまの文楽では、足の修業をだいたいみんな20年近くやり続けています。昔に比べて修業のスピードが遅いんですね。だからなかなか次に進めない。

 --どうしてなんでしょう

 簑紫郎 いろんな事情があるんですが、人形遣いの世代にばらつきがあるのかなあと。つまり、僕たちの後の世代があまり入ってきてないから、いつまでたっても昔とあまり変わらない役どころなんです。

 --やっぱりあせりますか

 簑紫郎 正直、あせることもありますね。僕はいつも、師匠や先輩方が、僕の年齢やキャリアのとき、何をされておられたんだろうと考えて、もっと勉強しないとあかんなって反省するんです。僕が未熟だからといわれれば、それまでなんですが、それにしても全体にスローペースだと思います。

 --私も、外から文楽を見ていて、もう少し若い人たちを抜擢(ばってき)してあげてもいいんじゃないかなと思うことがあります。もちろんある程度、実力があってのことですが、その実力も、チャンスが与えられないとなかなかわからないものです

 簑紫郎 本当に僕らはまだまだなんですけど、未熟でも、一生懸命舞台を勤めることで、僕らと同じ若い世代のお客さんをひきつけられないかなあと思うんですよ。

 --私も、若いとき、文楽の舞台で20代、30代の技芸員の方々が懸命に勤めているのを見て、すごく感動したし、応援していきたいなあって思ったのを覚えています。なにより、古典芸能がすごく身近に思えました。たとえば本公演でも、ダブルキャストにするとかして、チャンスを増やしてもらいたいですね

 簑紫郎 そうなると、うれしいですね。ダブルキャストだと、やる方も、もう一人がどんな手で来るかなと考えて勉強したり、もっと工夫しますし、お客さんも両方比べてみようと思ってくださるかもしれないですね。


ブラジル人に学んだ初心


 --文楽はユネスコの世界無形遺産に認定されています。海外でもすごく受けると聞いていますが、いかがですか

 簑紫郎 すごいですよ。ロシアもフランスもスペインもすごかった。そういえば、スペインのマドリードの演劇フェスティバルに参加したとき、ブラジルの劇団の人たちとすごく仲良くなって、毎日のように遊びに行ってたんです。彼らは日本の芸能文化に憧れを抱いていて、舞踏の大野一雄さんを尊敬してるって言ってました。そのとき、彼らの宿舎に行ったんですけど、みんな一緒に狭い部屋で生活していて、僕らから見たら不自由なんですけど、彼らは自分たちが芝居ができることを純粋に楽しんでいた。そのとき、僕は自分が悲しくなっちゃったんです。僕らがやってる文楽はこんなにいろんな国で喜んでもらえているのに、いろんなことで不満に思ったりして…。もっと舞台に立てることを純粋に楽しもう。そんなふうに思いました。彼らに教えられましたね。

 --でも日本ではまだまだ古典芸能は近寄りがたいと、先入観を持つ人も多いですね

 簑紫郎 文楽って万人受けする芸能じゃないと思うんですよ。見てすぐ、「おもしろい」って思ってくださるお客さんもいらっしゃるけど、なかなか最初からすべてわかる芸能ではないでしょ。でも見れば見るほど深くなっていく。すごく奥深い芸能だと思います。だからこそ、まず最初に文楽を見ようと思ってもらえる機会を増やしていければと思うんです。

橋下改革で揺れる文楽界 「逆境をチャンスに」


 --文楽はいま、橋下徹大阪市長の補助金見直しで揺れています

 簑紫郎 ピンチのときこそ、それを逆手にとって、文楽のすごいところ、可能性をアピールしていきたいって思うんです。文楽には僕たちもまだ知らない、すごい可能性があると思う。それをどうしたら開花させられるかだと思うんです。

 --個人的には将来、どんな人形遣いになりたいですか

 簑紫郎 憧れの(吉田)簑助師匠を目標に頑張っていきます。師匠の人形って本当にすごくて、たとえば「義経千本桜(よしつねせんぼんざくら)」のいがみの権太(ごんた)を遣われると、あの男くさいイメージの権太に、愛嬌(あいきょう)がにじみ出てくるんです。僕なんかが言うのも何ですが、ハラがあるし、見ててもおもしろい。僕も師匠のように、パーッと人をひきつけられるような人形遣いになりたいですね。

 --いろいろ悩みはあるかもしれないけど、やっぱりこの世界に入ってよかったですか

 簑紫郎 文楽という芸能自体が素晴らしいじゃないですか。だいたい三人で一体の人形を遣うこと自体おもしろいし、その中にしっかりしたストーリーがあって人間が生きている。見れば見るほど奥の深いところにたどりつける。こんな芸能にたずさわることができて、本当に幸せだと思います。

(聞き手 亀岡典子)


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【共同通信】新大阪駅「千成びょうたん」復活 文楽人形も

【共同通信】より。


新大阪駅「千成びょうたん」復活 文楽人形も

 JR新大阪駅の待ち合わせスポットとして知られ、駅改良工事のため撤去されていた「千成びょうたん」と「文楽人形」が駅コンコースに再設置され、除幕式が30日、新大阪駅で開かれた。

 千成びょうたんは豊臣秀吉が戦場で居場所などを示す馬印として使っていたことで有名。東海道新幹線の開業10周年を記念して1974年に新大阪駅に設置された。94年に2代目にリニューアルし、同時に文楽の名作「義経千本桜」で静御前を演じていた文楽人形も並んで設置された。

 千成びょうたんは幅が約1・8メートル、高さ約3・2メートルで、旅行客らが待ち合わせに利用していた。

2012/03/30 11:22


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【産経新聞】花形役者に聞く 文楽人形遣い・吉田簑紫郎(上) 驚愕の技 人間より人間らしい表情

【産経新聞】より。

花形役者に聞く 文楽人形遣い・吉田簑紫郎(上) 驚愕の技 人間より人間らしい表情  2012.3.21 16:30 (1/4ページ)[ベテラン記者コラム]

 文楽の“華”は人形。初めてその舞台を見た人は、一様に、人間よりも人間らしく陰影のある表情を見せる文楽人形に驚嘆し、その繊細な美しさを称える。文楽人形遣いの吉田簑紫郎(よしだ・みのしろう)は、小学生のときに見た女方(おんながた)の人形に魅せられ、この世界に入ることを決めた。しかしいま、文楽は、大阪市の橋下徹市長の文楽協会への補助金見直しで危機にあるといわれている。そんな状況の下、気鋭の人形遣いは何を考えているのだろうか。簑紫郎に話を聞いた。

 今回は上の巻-。


初めて見た文楽に驚愕


 --文楽を初めて見たのは小学生の時とか?

 吉田簑紫郎 小学校3年生だったんですよ。テレビの舞台中継だったんですけど、3人が一体の人形を遣(つか)っていること自体、衝撃でした。もともと工作や絵を描くのが好きだったので、文楽という芸能というより、文楽人形の仕掛けに興味を持ったんです。誰がどのパーツを動かしているんだろう。あんなに生きているみたいに動かすにはどういう仕掛けがあるんだろうって。

 --演目は何だったのですか

 簑紫郎 「本朝廿四孝(ほんちょうにじゅうしこう)」でした。そこでヒロインの八重垣姫を遣っておられたのが、(吉田)簑助師匠だったんです。

 --長尾謙信の息女、八重垣姫は、敵方の武田勝頼に恋をし、勝頼の命を狙う父・謙信を裏切って、恋しい人を助けようとするんですね

 簑紫郎 たまたまつけたテレビだったのにすぐに引き込まれました。人形の着物はきれいだし、なんていっていいかわかりませんが、八重垣姫の表現がすごく力があって…。八重垣姫を遣っておられた簑助師匠は当時、五十代前半だったと思いますが、子供心に、なんてかっこいいおじさんなんだろうと思ったのを覚えています。

 --そのテレビ中継がきっかけで人形遣いになろうと思ったのですか

 簑紫郎 それから学校帰りに、大阪の国立文楽劇場に通うようになったんです。舞台稽古を見せてもらったりして、すごく楽しくって。稽古の合間に人形遣いの人たちが黒衣を着て雑談している様子とか、「つかみ手」というのですが、人形の手が動くようになっていて、動かすと、かしゃかしゃ音がするんですよ。その音も心地よかったですね。あの人形遣いさんたちの輪に入りたいなあって思いました。

 --実際の舞台もおもしろかったですか

 簑紫郎 普通、人形劇というと、子供向きみたいな感じじゃないですか。でも、文楽は違った。人形の動きは繊細でありながら迫力があるし、物語も深い。これはすごい世界だなあって。あるとき、舞台を見にいくと、人形遣いの体験コーナーがあったので手を上げたんです。ひとり遣いのツメ人形を遣わせてもらったんですけど、舞台にいらっしゃったのが、またもや簑助師匠でした。実際お会いすると、もっとかっこよくて…。人形が好き、師匠が好き。そのとき、もう心は決まりましたね。


「答えは舞台にある」


 --入門されたのは中学1年生のとき。人生の決断は早かったですね

 簑紫郎 何しろ、少しでも早く師匠のもとにいって、人形のそばにいたい。それだけでした。

 --入門した当初ってまず、何をするのですか

 簑紫郎 師匠や先輩方の草履をそろえたり、舞台で履かれる下駄を用意したり、汗を拭くタオルを渡したり。いわゆる雑用ですが、それが大切なんです。

 --人形遣いさんって、普段のお稽古はあるのですか

 簑紫郎 舞台を見ることが勉強なんです。あるとき、「女殺油地獄(おんなころしあぶらのじごく)」で、師匠が主役の与兵衛を遣っておられたとき、突然、足を遣うよう言われました。ほとんどぶっつけ本番みたいなものです。

 --普段の勉強が大切なんですね

 簑紫郎 舞台を見ることが一番の勉強ですね。もちろん先輩方は教えてくださいますが、普段出番がないときでも、舞台袖でずっと人形の動きを見ていないといけないと思います。「答えは舞台にある」といわれますが、本当にその通りだと思います。


こまっしゃくれた子役にやりがい


 --入門して20年以上が経ちました。これまでで印象に残っている役は何ですか

 簑紫郎 僕ぐらいのキャリアだと、まだまだ大きなお役は勤めていませんが、そのなかでは子役ですが、「恋女房染分手綱(こいにょうぼうそめわけたづな)」の三吉とか、「源平布引滝(げんぺいぬのびきのたき)」の太郎吉なんか、やりがいがありますね

 --どういうところが

 簑紫郎 たとえば、三吉は生き別れになった母親の重の井(しげのい)と再会するのですが、三吉は馬子で、重の井はお姫様の乳母。身分があまりにも違っているんです。三吉は苦労してきたので振る舞いもどこか大人びてこまっしゃくれている。でも、母を恋しく思う子供らしい気持ちはいっぱいあるんです。でも重の井は母と名乗れない。そういう三吉の気持ちの複雑さが遣っていてすごくおもしろいですね。以前、簑助師匠が、「僕がやりたい」とおっしゃったほどです。

 --簑紫郎さんの三吉、無理して大人っぽく振る舞っている様子がかわいかった。胸にぐっときました

 簑紫郎 太郎吉も、子供のくせに、一人前の武士になったつもりでしょ。子供らしさと大人びた風情をどう表現するか。いろいろ考えながら遣うのは楽しいです。

 --心理的に複雑な役が好きなんですね

 簑紫郎 「沼津」の十兵衛、「心中天網島(しんじゅうてんのあみじま)」の治兵衛、「女殺油地獄」の与兵衛、「義経千本桜(よしつねせんぼんざくら)」の維盛(これもり)…おこがましいけど、いつかやってみたい憧れの役です。性根に複雑さがある役って、遣ってて難しいけど、おもしろいじゃないですか。

=続く


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【読売新聞】「きれいに撮れてる?」 文楽写真展を人形訪問

【読売新聞】より。

「きれいに撮れてる?」 文楽写真展を人形訪問(2012年3月20日 読売新聞)

文楽人形を手に写真を見る吉田簑二郎さん(左)ら(読売新聞大阪本社で)  人形浄瑠璃文楽の人形遣い、吉田簑二郎(みのじろう)さん、簑紫郎(みのしろう)さん、簑次さんが19日、読売新聞大阪本社1階ロビーで開催中の本紙夕刊連載「点描 文楽の素顔」の写真展を訪れ、文楽人形と共に観覧した。

 「赤姫」と呼ばれる女形の人形を携えて訪問した簑二郎さんらは、会場で来場者らに、首(かしら)の種類や内部の仕組みなどを解説。主(おも)遣い、左遣い、足遣いの3人の役割分担による操作などを実際にやってみせた。

 写真展では、2009年10月から12年1月にかけて大阪・国立文楽劇場、東京・国立劇場などで撮影した「妹背山婦女庭訓(いもせやまおんなていきん)」「夏祭浪花鑑(かがみ)」など計12演目を紹介している。31日まで。入場無料。


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【産経関西】 【大阪甘味図鑑】文楽せんべい本舗の「文楽せんべい」

【産経関西】より。

【大阪甘味図鑑】文楽せんべい本舗の「文楽せんべい」(2012年3月19日)  

口の中でホロリ懐かしい味 

 大阪発祥の伝統芸能「文楽」は大阪を象徴するモチーフとしてよく使われる。「文楽せんべい」は文楽人形の首(かしら)の焼き印が入ったせんべい。「昭和25年、芝居好きだった創業者が『大阪名物をつくりたい』と考案したんです」。3代目の村上弘平常務(37)が言う。当時人気だった日本美術院の日本画家、仙波久栄氏(故人)の原画を焼き印に用い、唯一無二のオリジナル商品としてこの店の“看板”となった。

 見た目はいたってシンプル。新鮮な卵と小麦粉、砂糖、はちみつを練り合わせた生地を1日寝かせ、焼き上げただけの素朴でクラシカルなせんべいだ。「パリン!」と、しっかりした歯ざわりを感じた直後、口の中で一瞬にしてホロリと潤(ほと)びていく。そのコントラストが実に心地よい。卵とはちみつが醸し出す懐かしい風味は、カステラに通じる趣だ。

 時を経ても変わることなく、庶民的な味わいのまま今に受け継がれてきた。添加物を含まないこのスタイルこそが、現代人のニーズにピタリとマッチしている。


 村上さんは、長い歴史を持つお菓子を後世に引き継ぎ、さらには文楽をより発展的に保存するため、若い英知と感性で「文楽せんべい」と向き合っている。今月1日には、「大阪産(もん)名品」の一つに選ばれた。

 せんべいは水分が少ないと焼き上げが難しいといわれるが、「文楽せんべい」は水を一滴も使わずに卵をたっぷり入れ、さらに表面の焼き印をきれいに見せるため、その焼き色の調整には細心の注意を払う。「熟練した職人ですら気は抜けない。季節や天気によって生地の練り具合や火加減を細かく調整する」と、村上さん。「文楽」の演目や登場人物の話が弾み、一枚、また一枚…と、つい手がのびる。

(文と写真 「関西スイーツ」代表・三坂美代子)

 演目の「さわり」の部分を表面に記した「さわり集」は卵の黄身だけを使用。少し分厚くて歯触りが軟らかく、一層濃厚な味わいです。

文楽せんべい本舗本店
【住  所】大阪市生野区新今里1の17の5
【電  話】06・6752・6356
【営  業】午前9時~午後5時(日・祝日定休)
【最寄り駅】地下鉄今里駅、近鉄今里駅


「関西スイーツ」のURL=http://www.kansaisweets.com/


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【よみうりオンライン】大阪市の補助金削減問題、前ユネスコ事務局長・松浦晃一郎氏に聞く

【よみうりオンライン】より。

大阪市の補助金削減問題、前ユネスコ事務局長・松浦晃一郎氏に聞く(2012年3月19日 読売新聞)

 橋下徹大阪市長が打ち出した文楽協会への補助金削減で人形浄瑠璃文楽が揺れている。

 伝統芸能と文化行政の関係はどうあるべきか。国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)で、文楽や歌舞伎、能の無形文化遺産登録に尽力した松浦晃一郎・前ユネスコ事務局長に思いを聞いた。

 「ユネスコの事務局長に選ばれる際の公約の一つが無形文化遺産の重視だった。それまでは西欧中心の有形文化遺産が軸で、サハラ以南のアフリカやアジアの芸能などの無形文化に目が向かなかった。幸い日本には『人間国宝』という制度があり、その考え方を世界に広めようと思った」

 「駐仏大使時代、文楽が来仏して『曽根崎心中』を上演したが、字幕であっても観客が涙を流す光景を見て、心底感動した。他国の文化への尊敬心を持つフランス国民も素晴らしいが、日本には世界に誇る無形遺産があると確信した。歌舞伎も同時期にフランスで公演を行い、先日亡くなった中村雀右衛門と中村富十郎の舞台に、現地の人は盛大な拍手を送った。そんな経験が、ユネスコでの仕事につながったように思う」

 「今回の文楽に関しては、大阪市の補助金の問題になっているが、私は国が積極的に文化予算を増やすべきだと思う。他国に比べて日本の予算は少なすぎる。民間の寄付の優遇制度も整っておらず、仏や韓国に比べて格段に少ない。財政赤字で予算は厳しいだろうが、『無形文化遺産』は世界的に普遍的な価値を持つという意味であり、世界の宝。大阪だけではなく、日本全体で支えるべきだ。大阪だけの問題ではない」

 「フランスは、文化を経済と同等の価値を持つ力と認識していて、文化力を国力に転化している。日本も10年、20年、100年の計として考えるべきで、短期的な結果を求めず、未来を見据えて守り、育てたい。日本が得意とするアニメや現代美術も同様。国民のコンセンサス(意見の一致)を得て文化行政を積極的に進めるべき時ではないか」(塩崎淳一郎)

 文楽協会への補助金削減 橋下市長は府知事時代に文楽協会(大阪)への補助を減額。市の2012年度当初予算案でも補助金凍結を打ち出した。人間国宝の竹本住大夫(太夫)や吉田簑助(人形遣い)らが再考を求める文書を公表している。

◇  ◇  ◇  ◇
 松浦氏は外務省入省後、駐仏大使を経て1999年にユネスコ(パリ)事務局長に就任。「無形文化遺産保護の条約」を2006年に発効させるなど、世界的な文化行政を推進。09年、文楽、能、歌舞伎が無形文化遺産に登録されたのちに退任した。


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【毎日新聞】文楽:大阪に特別な意味 キーンさん「ショック」 橋下市長の補助金凍結に憂慮

【毎日新聞】
文楽:大阪に特別な意味 キーンさん「ショック」 橋下市長の補助金凍結に憂慮

 日本文学研究者で08年に文化勲章受章、今月8日には念願の日本国籍を取得したコロンビア大学名誉教授、ドナルド・キーンさん(89)が毎日新聞のインタビューに答え、大阪市による財団法人「文楽協会」への補助金(5200万円)凍結を憂慮。「ショックです。文楽は大阪に特別な意味があります」と大阪発祥の世界無形文化遺産「人形浄瑠璃 文楽」へ援助継続を要望した。日本の伝統芸能を愛するキーンさんの発言は波紋を広げそうだ。

 キーンさんは1953年、英ケンブリッジ大から京都大大学院に留学。近松門左衛門ら日本文学の研究、翻訳で業績を上げる傍ら、能の謡曲や狂言の稽古(けいこ)に励み、日本の伝統芸能に造詣が深い。

 豊竹山城少掾(やましろのしょうじょう)ら名人ひしめく黄金時代の文楽も、当時の四ツ橋文楽座などで鑑賞した。「黄金時代でしたが、いつも大勢の観客が居たわけではありません」

 橋下徹・大阪市長が大阪府知事時代に「二度と見ることはない」と言ったことには、「芸術はすぐ分かるものではないです。すぐ分かる人形芝居は子供向けのもの。文楽は洗練された芸術です。300年以上前からあり、世界的にも認められています」と静かな口調ながら力説。「オペラも初めて見ると退屈です。しかしあらゆる国で歌劇場が造られています。それを欲しがる人はいます。そういう人たちを無視する理由は無いんです」と話した。【宮辻政夫】



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【MSN産経フォト】文楽に逢う

【MSN産経フォト】より。

文楽に逢う 【芸術体験授業】2012.03.14

 厳つい顔つきの首(かしら)を持った人形遣いの吉田勘市さんが「この糸を引くと…」と、仕掛けを説明する。次の瞬間、子どもたちから「ウェッ」という驚いた声が上がった。「そうです。睨むんですね」。

 人形遣いの吉田勘市さん(左)の指導を受け文楽人形を遣う児童たち。6年生の林慎也くんは「足を上げるタイミングが一番難しい。3人で一体の人形を遣うのでチームワークがとても必要だと感じた」という=大阪市西成区の千本小学校

 大阪市西成区の市立千本小学校で行われた「小・中学生のための芸術体験授業」での光景だ。大阪市が主催するこの授業は、子どもたちが文楽や歌舞伎、能といった伝統芸能の世界に直接ふれる、貴重な体験の場となっている。

床や大道具が設置された舞台。体育館が本格的な文楽劇場に変わった

 「ざわついていた子どもたちが、しんとした瞬間、『よしっ』と思いますね。驚きを持って見てもらいたい」と勘市さん。

 芸術体験授業で文楽を鑑賞する際に配られたパンフレットを見る児童たち。文楽の基本的なことや、演目のあらすじが理解しやすいようにマンガで書かれている

 勘市さん自身も故郷の佐賀県伊万里市で、中学生の時に学校で文楽教室を体験したのだという。「曽根崎心中を見て、太夫の語りに圧倒された。文楽の道に入るきっかけになった」と当時を振り返る。

 鶴澤清公さんに習い三味線を演奏する児童たち。風の音や女性の泣く様子、雪の降る光景など、さまざまな場面を表す三味線の表現力を学んだ。5年生の石川カンナさんは「撥を指で挟んで持つのが難しかったけど、ちゃんと音が出て褒められてうれしかった」という

 この日の演目は、江戸時代の実話、八百屋お七の悲恋を題材に描いた「伊達娘恋緋鹿子」(火の見櫓の段)。愛する人のため、死罪を覚悟で半鐘を打ち鳴らす、少女お七の一途な思いが切ない。

 恋のはかなさや、人を愛する切なさや苦しみ、そして喜び。それをこの子たちが知ることはまだ少し先だろう…。けれど、降りしきる雪の中、火の見櫓の凍る冷たいはしごを、何度も滑りながら必死に登る、お七の姿は子どもたちに確かに訴えた。

 小・中学校のための芸術体験授業で演じられた「伊達娘恋緋鹿子(だてむすめこいのひがのこ)」(火の見櫓の段)

 「まるで生きているみたいで、喋らなくても感情が伝わった。『すごい』の言葉しか言えなかった」と山紗那さん(6年生)。

 芸術体験授業で人形遣いの吉田勘市さんの指導を受け文楽人形を操る児童たち

 鳴り響く三味線の激しい旋律と太夫の語り。三位一体となった人形遣いに命を吹き込まれた、お七の姿は、黒板に書ききれないものを教えてくれた。子どもたちの輝く瞳と大きな拍手がそれを証明していた。

  写真・文 頼光和弘


 吉田勘市さんの指導を受ける児童たち


 【初心者のため文楽公演】 文楽を初めて見る人や子供たちのために、わかりやすい解説をつけたり、人形遣いの体験をしてもらいながら舞台を鑑賞する初心者のための公演が大阪市や国立文楽劇場主催で企画されている。

 今回の「小・中学生のための芸術体験授業」(大阪市主催)は文楽の技芸員が自ら学校に赴き、三業(太夫、三味線、人形遣い)の解説つきで文楽を上演。今年は小学校4校、中学校1校だった。ほかにも、毎年6月に大阪・国立文楽劇場で「文楽鑑賞教室」を開催、解説つきの鑑賞で子供から大人まで楽しめる。同劇場の夏休み公演では第1部を「親子劇場」と銘打って子供でも楽しめる演目を上演。文楽ファンの裾野を広げる試みを意欲的に行っている。


 技芸員のユーモアあふれる解説に笑顔がはじける児童たち。身を乗り出して聞き入る児童の姿もあった


頼光 和弘
 事件や事故に災害現場などの緊迫した現場取材が多い無骨者。最近、古典芸能「文楽」の魅力にとりつかれたが「似合わない」との周囲の声も…。チャームポイントはウエスト101センチのビール腹

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【ウエーブ産経】初春文楽公演鑑賞会「人形遣い、桐竹勘十郎さんが文楽の魅力語る」を開催しました

【ウエーブ産経】より。

初春文楽公演鑑賞会「人形遣い、桐竹勘十郎さんが文楽の魅力語る」を開催しました

 初春文楽公演鑑賞会「人形遣い、桐竹勘十郎さんが文楽の魅力語る」(ウェーブ産経主催)が1月20日、大阪市中央区の国立文楽劇場で開催されました。初春公演を上演していた同劇場に約110人の会員が集まりました。

 開演前に同劇場小ホールで人形遣いの桐竹勘十郎さんが文楽の楽しみ方や魅力について話しました。

 勘十郎さんの父は人間国宝の人形遣い、二世桐竹勘十郎さんで、姉は女優の三林京子さん。勘十郎さんは昭和42年に文楽協会人形部研修生になり、三世吉田簑助さんに入門。吉田簑太郎を名乗り、平成15年、父の名跡を継いで、三世桐竹勘十郎を襲名しました。20年には紫綬褒章を受章しています。ウェーブ産経の設立10周年を記念して、今回、特別に出演していただきました。

 勘十郎さんは、まず「人形は古くからあります。平安時代くらい、千年ほど前から人形を使った芸能がありました」と解説。また、いまでは3人で1体の人形を操る文楽ですが、昔は「1人使い」だったことも説明しました。

 そして、実際に歩いてみせ、「普通に歩く、これがなかなか難しい。嘘やと思ったら、やっていただいて結構です」と笑わせました。なぜ難しいかというと、緊張すると、動きがぎこちなくなり、余分な力が、すべて人形に出てしまうからだそうです。

 町人や侍の動き方の違いなども見せ、人形が投げられて、飛ばされる動きには「うわー」と歓声があがりました。

 人形は普段、ばらばらだそうです。顔の部分は「かしら」といい、檜でできているそうです。何年も水に浸して、脂分を落として、何年も乾かして作るというから大変です。

 人形の下の部分を持ちますが、中指がかかっているところに一番大切な仕掛けがあり、もし切れると、続けられないそうで、「たまに切れます。心臓が止まりそうになります」という言葉に客席からは笑いが漏れました。

 また、顔の表情の変化も見せてくれましたが、「むやみに使いません。ここ一番というときに使うと、効果的」と説明してくれました。

 舞台で履くげたは、音がしないように、適度に滑るようにワラジが付いているそうで、「お店には売ってません」と笑わせてくれました。

 人形を3人で使う様子も見せてくれました。つまずくときのしぐさには「あー」と関心する声があがりました。「ほほほほほ」と笑うしぐさや、恥ずかしがる様子、泣く姿など、まるで生きているような人形の動きに参加者も見とれてしまいました。

 最後に人形が「どうもありがとうございました」とあいさつ。勘十郎さんは「これが280年ほど前に大阪で考え出された3人使い。ああいう風に遣ってんねんなと楽しみながら舞台をごらんいただければ」としめくくりました。

 その後、第1部を同劇場の1等席で鑑賞。演目は、名作「義経千本桜」と、夫婦の絆と愛情をテーマにした正月らしいハッピーエンドの物語「壺坂観音霊験記」。華やかな初春公演を楽しみました。

(2012年3月 7日 09:54)


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2/24 毎日新聞大阪本社版 夕刊「花の文楽」 咲大夫さん「次は陰陽師で新作を」

【夢枕獏公式Blog「酔魚亭」】より。

毎日新聞「花の文楽」

毎日新聞大阪本社版 二月二十四日の夕刊「花の文楽」に夢枕獏へのインタビュー記事が掲載されています。
豊竹咲太夫さんとの新たなコラボがあるかも?






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【朝日新聞】目指せ なにわ博士【第174問】国立文楽劇場東側の碑は誰?

【朝日新聞】より。

目指せ なにわ博士【第174問】国立文楽劇場東側の碑は誰?(2012年02月25日)

 1984(昭和59)年に完成した国立文楽劇場(大阪市中央区)の近くに、二つの文学碑が建立されました。このうち、劇場から西側にある碑には文豪・谷崎潤一郎の「蓼喰う虫」の一節が刻まれています。それでは、東側にある碑には誰の文章が刻まれているでしょう?


 (1)井原西鶴 (2)松尾芭蕉 (3)近松門左衛門 (4)竹田出雲


 ***************************


 正解は(3)近松門左衛門。


 碑には「心中重井筒」の一節が刻まれています。近松は1703(元禄16)年、曽根崎の森の情死を脚色した「曽根崎心中」が大当たりし、以後「心中重井筒」「心中天網島」「女殺油地獄」など数多くの世話物を発表しました。時代物も作り、「国性爺合戦」は1715(正徳5)年から足掛け3年(17か月)のロングランになったといいます。


 (大阪検定1級・伊達正睦さん)


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【読売新聞】【名作探訪】「艶容女舞衣」 法善寺(大阪府)

【読売新聞】より。

【名作探訪】「艶容女舞衣」 法善寺(大阪府)(2012年2月24日 読売新聞)

.ネオンの夜 心中の闇遠く
しんしんと冷える冬の夜。提灯(ちょうちん)がともる法善寺境内は参拝客だけでなく飲食店へ向かう人々の通り道にもなっている(大阪市中央区で) 氷雨が石畳をぬらしている。大阪・ミナミの法善寺。別称を千日寺という。

 飲食店が並び、深夜まで酔客でにぎわう門前の「千日前」が、江戸期には刑場や墓地、火葬場だったとはにわかに信じがたい。芝居小屋が軒を連ねた道頓堀も目と鼻の先だった。

 〈霜夜に冴(さ)ゆる月代(さかやき)の、更け行く空にしんしんと、身にしみじみと冷えわたる、千日寺の鐘の音に、引かるるごとくやうやうと、火屋の辺りに着きにける〉

 千日前で実際に起きた心中事件を題材にした文楽「艶容女舞衣(はですがたおんなまいぎぬ)」のラスト、主人公・半七と恋人の女舞芸人・三勝(さんかつ)が心中に向かうシーンだ。火屋とは火葬場のことで、一帯は「さいたら畑」と呼ばれた。地獄と極楽の間、彼岸と此岸(しがん)の間の畑を意味するという。


 「男女の三角関係とはいっても、どろどろした嫉妬の話ではない。許しと愛に満ちた物語だからこそ名作になった」。文楽太夫、豊竹英大夫(はなふさだゆう)さん(64)が語る。

 大坂・上塩町で酒屋「茜(あかね)屋」を営む半兵衛の息子・半七は、お園という妻がありながら、愛人・三勝との間に子まで授かる。半兵衛は息子を勘当し、お園は実家に連れ戻される。半七はやがて、三勝に横恋慕する善右衛門をあやめてしまう。

 〈今頃は半七様、どこにどうしてござらうぞ〉で始まるお園のクドキ(心情吐露)は、名ぜりふとして知られ、同じ法善寺界隈(かいわい)を舞台にした織田作之助の小説「夫婦(めおと)善哉(ぜんざい)」にも引用された。

 「ほろりとさせるクドキの場面は、悲しみをあふれさせるのではなく、涙をグッとこらえ、少し笑顔を作るような心持ちで語るほうがいい」と英大夫さん。それが観客に人物の情を伝える文楽の妙味だという。

 お園と半七は形ばかりの夫婦という設定だ。「半七と三勝は元々恋人同士だったが身分の違いから結婚できなかったのでは。半七は三勝に操を立てて、お園と閨(ねや)を共にしなかった。純粋な男です」

 お園は「私さえいなければ」と我が身を責め、三勝はまな娘をお園に託して、罪人となった半七と死出の旅に赴く。

 半七は「未来は必ず夫婦にて候」としたためた遺書をお園に渡す。英大夫さんは「哀れなお園へのぎりぎりの愛情表現」とみる。三勝も焼き餅は焼かない。「本来は敵であるはずの妻と愛人が互いに思いやりと尊敬の念を抱き合い、恨みつらみは露ほどもない」



 法善寺から南東へ約200メートル、千日前通りに面した三津寺墓地に三勝半七の墓があると聞いた。三津寺の加賀哲郎住職(55)に案内してもらう。古びた墓石は、いびつな形に削られ、碑銘さえない。

 「昔は、芸事のお守りとして、二人の墓石を削って身に着ける役者さんが多かったそうです」と加賀住職。無縁仏も眠る墓地には、江戸初期に道頓堀を掘削し、後の繁栄の礎を築いた安井道頓の供養塔もある。

 ビルの谷間にうずもれた寂しい墓地を一歩踏み出せば、二人がたどったであろう夜の闇は想像もつかない。夕暮れの街のあちこちに、まぶしいほどのネオンがともり始めていた。

大阪文化・生活部 坂成美保
大阪写真部 守屋由子

艶容女舞衣
 心中事件を劇化した紀海音(きのかいおん)の「笠屋三勝廿五(にじゅうご)年忌」などを下敷きに1772年(安永元年)、3巻の人形浄瑠璃として初演。現在は下巻にあたる「酒屋の段」「道行(みちゆき)霜夜の千日」のみ上演される場合が多い。
法善寺
 千日念仏を行ったことから千日寺とも呼ばれる。境内には本尊・阿弥陀如来や水掛不動、金毘羅堂があり、観光客が絶えない。周辺には飲食店が並ぶ路地「法善寺横丁」もある。地下鉄なんば駅から徒歩10分。


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【朝日新聞デジタル】日本舞踊、オランダへ 文楽の大夫と三味線も

【朝日新聞デジタル】日本舞踊、オランダへ 文楽の大夫と三味線も

 流派を超えて日本舞踊の普及活動を行う「日本舞踊振興財団」が3月、オランダの3都市を巡る海外公演に臨む。人形浄瑠璃文楽の大夫と三味線も参加し、日本文化の粋を伝える。

 3日のハーグを皮切りにアムステルダムなどでも公演。演目は花柳寿美振り付けの創作舞踊「扇桜」、寿美と西川箕乃助(みのすけ)で古典舞踊「粟(あわ)餅」。人間国宝の西川扇蔵が自らの振り付けで舞う素踊り「関寺小町」は、文楽の豊竹咲大夫と三味線の鶴沢燕三が演奏する。

 扇蔵は「オランダは日本との縁も深い国。着物で舞う姿を通して、独自の文化と共に、穏やかで平和な国民性をアピールしたい」と意気込んでいる。


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3/3 【毎日jp】文楽:いろは学ぶワークショップ 名場面上演や役割解説--来月3日、伊賀で (三重)

【毎日jp〔伊賀版〕】より。

文楽:いろは学ぶワークショップ 名場面上演や役割解説--来月3日、伊賀で /三重

 人形浄瑠璃・文楽に親しんでもらおうと、伊賀市文化都市協会は3月3日、市文化会館(西明寺)でワークショップ「文楽の『い』『ろ』『は』」を開く。名場面の上演に加え、観客が実際に人形に触れてその仕組みを理解するレクチャーがある。

 文楽は、大阪発祥の浄瑠璃「義太夫節」を語る太夫、三味線、人形の「三業」が、一体となって物語を展開する舞台芸術。3人で1体の人形を遣うのは世界でも類例がなく、ユネスコの無形文化遺産に登録されている。同会館ではこれまで、文楽の上演はなく、ワークショップは初めての試みだ。

 1部はレクチャーで、太夫、三味線、人形のそれぞれの役割を解説。2部は、世話物の代表作「艶容女舞衣(はですがたおんなまいぎぬ)」から「酒屋の段」の一部を上演する。出演は太夫が竹本津駒大夫さん、三味線が鶴沢藤蔵さん、人形が吉田簑二郎さんら。

 茶菓付きで一般1000円、高校生以下500円。同協会(0595・24・7015)。【花牟礼紀仁】


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【MSN産経フォト】文楽に逢う

【MSN産経フォト】より。


文楽に逢う(2012.02.15)
撮影場所 東京都千代田区の国立小劇場

でーん、でーん。

 それはまるで地鳴りのように体の奥底に響く音色であった。次の瞬間には空気を切り裂く音に変わり、さらには、きらびやかで情感豊かな音色が、聴く者の内臓にまで迫る。

 「文楽の三味線は切っ先がすべて。太夫と三味線が目一杯の力を本気でぶつけあったところに、訴える力が生まれる」。文楽三味線の人間国宝、鶴澤清治はそう言い切った。


 舞台稽古で「日本振袖始・大蛇退治の段」を演奏する文楽三味線の人間国宝、鶴澤清治。弟子の一人が「三味線持ったら人が変わる。稽古の時はピリッとした感じで近寄りがたい」と話すように威厳に満ちあふれる。太棹三味線から奏でられる音色は繊細で華麗、それでいて力強く豪快。相反する言葉がいくつも当てはまるほど、その表現は無限のように感じられる。(東京・国立小劇場)


 今月、東京・国立小劇場「2月文楽公演」で、「日本振袖始・大蛇退治の段」(近松門左衛門・作)を勤めている。

 神話にも登場する素戔嗚尊(すさのおのみこと)が、八岐(やまた)の大蛇の生贄になる稲田姫を救うため、大蛇に酒を飲ませて酔わせ、退治するという物語。2年前、大阪・国立文楽劇場で127年ぶりに復活上演された際、清治が補綴・補曲をつとめた。


「日本振袖始」(大蛇退治の段) 八岐の大蛇を退治する素戔嗚尊の立ち廻り。激しい三味線の音色とスピード感に酔いしれた。


 大蛇が変身した岩長姫が毒酒を飲んで次第に酔っ払っていくさまや、素戔嗚尊と大蛇との戦いが、太棹と鼓や笛との掛け合いで迫力たっぷりに表現、太棹の醍醐味が味わえる。

 7歳で名人、四代鶴澤清六に入門。清六の死後は同じく名人の十代竹澤弥七門下に。若いころから将来を嘱望され、30代に入ってすぐ、人間国宝の四代竹本越路大夫の三味線を弾く。



 「日本振袖始」(大蛇退治の段) 大蛇がうごめく舞台。迫力ある太棹三味線の音色が大蛇の巣窟を、おどろおどろしい雰囲気に演出する。


 「若いころは、『目一杯やれ』とばかり言われてきた。手がこむら返りになるほど弾いたし、三味線の皮を何枚も破ったもんです」



 舞台稽古が終わり笑顔を見せる鶴澤清治。弟子の一人、鶴澤清志郎は「稽古の時はとても厳しいけど、普段は優しくておおらかな方です」と話す。ケガをして満足に稽古ができなかったときに「気落ちせずに、こんな時にこそできることをしたらいい」と言葉をかけられ、励まされたというエピソードを語ってくれた。


 近年は、景事といわれる舞踊劇の芯を勤めることが多い。中堅若手を率いてぐいぐいリードする三味線は溜飲が下がる心地よさだ。「義経千本桜・道行初音旅」では華やかさのなかに切れ味があり、「鬼一法眼三略巻・五条橋の段」ではその臨場感に客席がハッと息をのんだ。



 演奏する文楽三味線の人間国宝、鶴澤清治。左は岩長姫を勤めた豊竹呂勢大夫。


 「景事は三味線弾きの力が試される。派手で勢いのある演奏で圧倒したい」

 そんな清治の記憶に刻まれているのは、幼いころから聴いた名人たちの音色だという。「偉い師匠、先輩方の横で、ツレ弾きで聴いた音色はいまも僕の記憶と体に残っている。その記憶をたどって、ちょっとでも伝えていきたい」

 至高の音色を求めて、清治の旅は続く。


  写真 頼光 和弘

   文 亀岡 典子



 大蛇が人の化身となった姿の岩長姫。匂いにつられて壺に入れられた毒酒を飲み、次第に酔っ払うと恐ろしい本性が現れた。


 【景事(けいごと)】 文楽の演目には大きく分けて、武家や公家社会のドラマを描く「時代物」、市井に生きる町人の情を描いた「世話物」、そして舞踊劇的な「景事」の3つにジャンル分けすることができます。景事は、義太夫節にあわせて、人形が日本舞踊のように踊るため、華やかな場面が多くなります。代表的な曲に「義経千本桜」より、狐忠信と静御前が登場する「道行初音旅」、「鬼一法眼三略巻」より、牛若丸と弁慶の出会いを描いた「五条橋」、「妹背山婦女庭訓」より、求馬をめぐる橘姫とお三輪の三角関係を描く「道行恋苧環」など。景事の場合、太夫と三味線が数人ずつ並ぶことが多く華やかで迫力ある演奏も魅力。


豪快な太棹三味線と鼓や笛との掛け合いで、素戔嗚尊(すさのおのみこと)と大蛇の闘う立ち廻りは迫力満点だ。素戔嗚尊 人形遣い・吉田幸助(舞台稽古から)




 鮮やかな撥さばき、棹の上を走るように動く指先の繊細な動き。鶴澤清治は「文楽の三味線は切っ先がすべて」と語った。


頼光 和弘
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【NTJ】文楽:竹本源大夫さん2月休演 代演は豊竹英大夫さん

【NTJ】より。

2月文楽公演 竹本源大夫 休演のお知らせ(2月11日)


 2月文楽公演休演中の竹本源大夫は、
 引き続き療養が必要との医師の診断により、20日(月)千秋楽まで休演することとなりました。
 代演は下記のとおりです。
 皆様には大変ご迷惑をおかけいたしますことをお詫び申し上げます。


         記
 第二部『義経千本桜』すしやの段
 豊竹英大夫

 (平成24年2月11日)



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【おおさか報知】橋下大阪市長、三谷氏の文楽作品「見に行きたい」

【おおさか報知】より。

橋下大阪市長、三谷氏の文楽作品「見に行きたい」

 橋下大阪市長は8日更新したツイッターで、8月に東京公演を控える三谷幸喜氏(50)の文楽作品「其礼成(それなり)心中」について「見に行きたい」と熱望した。橋下市長は知事時代の09年「2度見たいとは思わない」と発言、文楽への助成金カットを断行した。文楽関係者に対し「大阪でできるように奔走したらどうですかね。それぐらい汗をかかないと(大阪に)根付きませんよ」と注文をつけた。


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【毎日jp】文楽:「彦山権現」ほか(国立小劇場) 人物描写、巧みに

【毎日jp】より。

文楽:「彦山権現」ほか(国立小劇場) 人物描写、巧みに

 3部制公演で、1部は「彦山権現」。六助を巡る「杉坂」から「仇討」までで、眼目の「毛谷村」は咲甫・清志郎、咲・燕三。次々に謎めいた人物が出てくる物語の面白さと、朴訥(ぼくとつ)な六助の人柄を語り出した。玉女の六助、和生のお園、玉輝の弾正と人形もそろう。

 2部は「千本桜」の三段目で「椎の木」を芳穂・寛太郎、咲甫・清友が手堅く語り、「小金吾討死」は文字久・喜一朗。「すしや」は前半が住・錦糸で、権太をはじめ多彩な人物の思いを練達の技巧で語り分けた。後半は源大夫病気休演で、英・藤蔵、千歳・團七が語る。千歳は権太の血を吐くような述懐が光る。勘十郎がふてぶてしいが愛嬌(あいきょう)のある権太を人形独自の動きと形で表現、簑助のお里が田舎娘の純情を艶やかに見せ、紋寿の弥助、玉也の弥左衛門ら人形陣も良い。

 「五十年忌歌念仏」は呂勢・宗助以下の掛合いで、清十郎のお夏が可憐(かれん)であった。

 3部は「寺子屋」で津駒・寛治が緊迫した首実検を気迫を込めて語り、嶋・富助が親に戻った松王夫婦の複雑な思いを情をこめて描き出した。玉女の松王が大きく立派で、「いろは送り」では文雀の千代と共に、人形ならではの動きで、子を犠牲にした悲しみを表現した。和生の源蔵、勘寿の戸浪も好演。「日本振袖始」の「大蛇退治」は東京初演の復活狂言で、呂勢、咲甫、芳穂・清治、清志郎らの演奏が華やか。勘十郎の岩長姫が大蛇の不気味さを豪快に見せた。20日まで。(水落潔)


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【読売新聞】[評]文楽二月公演(国立劇場)

【読売新聞】より。

[評]文楽二月公演(国立劇場)(2012年2月13日 読売新聞)

千歳大夫・団七 体当たりの力演

 国立劇場の3部制公演は名作2本の一部と近松の舞踊劇2本の組み合わせだが、作品を安売りする安易な企画である。

 第1部「彦山権現誓助剣(ひこさんごんげんちかいのすけだち)」は、『杉坂墓所(すぎさかはかしょ)』からだが、『立浪館仇討(たつなみやかたあだうち)』を削って仇討の経緯を示すべき。咲大夫の『毛谷村(けやむら)』は、やや堅苦しいが、豪傑の日常を洒脱(しゃだつ)に描写する。燕三(えんざ)の三味線が軽快で快い。玉女の六助は朴とつさが柄に合い、和生のお園も恥じらう姿が可憐(かれん)。

 第2部は「義経千本桜」の三段目を『椎(しい)の木』から。眼目の『すしや』は三つに分かれ、前半の住大夫・錦糸はお里の可憐さがうっとりさせるが、後半の悲劇を暗示させる視点が無い。お里のクドキからは源大夫休演で英(はなぶさ)大夫・藤蔵だが、盛り上がりに欠ける。最後は千歳大夫・団七が体当たりの力演。簑助(みのすけ)のお里=写真右=は絶品。勘十郎も若々しい当代の権太=同左=。その他、紋寿の弥助など。舞踊「五十年忌歌念仏(ごじゅうねんきうたねぶつ)」は呂勢(ろせ)大夫・宗助以下。

 第3部は、「菅原伝授手習鑑(すがわらでんじゅてならいかがみ)」の『寺子屋』を『寺入り』から。前半の津駒大夫・寛治は源蔵の言葉に鋭さが欠け、後半の嶋(しま)大夫・富助に充実した気迫が感じられた。玉女の松王、和生の源蔵は動きがまだ不安定で、文雀の千代は体調不十分。勘寿の戸浪は堅実。最後は「日本振袖始(にほんふりそではじめ)」『大蛇(おろち)退治』だが、水と油の組合せで違和感が拭えない。(演劇評論家 富岡泰)

 ――20日まで。


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