八十八&一二三の文楽れんらくちょう

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【東京新聞】<評>咲大夫と燕三 大曲を力強く 国立小劇場「ひらかな盛衰記」など

【東京新聞】

<評>咲大夫と燕三 大曲を力強く 国立小劇場「ひらかな盛衰記」など(2011年9月10日)

 第一部の初めに国立劇場開場四十五周年を言祝(ことほ)ぎ、東日本大震災からの一日も早い復興を願う「寿式(ことぶきしき)三番叟(さんばそう)」を上演。翁(おきな)を住大夫と簑助両巨頭が勤める。
 「伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ)」御殿の段「飯炊(ままた)き」。毒殺を恐れて御殿で用意した若君の食事を狆(ちん)に食べさせ、それを若君が羨(うらや)むのを見て乳母政岡が若君が置かれた境遇と不幸に憤り嘆く「屏風(びょうぶ)にひしと身を寄せて、奥を憚(はばか)る忍び泣き」で嶋大夫と団七が聞かせる。紋寿の政岡は我が子千松の亡骸(なきがら)を抱きしめる母の嘆きに思いが籠(こ)もる。
 「近頃河原の達引(たてひき)」は藤蔵の気迫のある三味線、勘十郎の与次郎が秀逸。
 第二部は咲大夫、燕三の「ひらかな盛衰記」が文楽ならではの世界を堪能させてくれる。呂勢大夫と清治の笹引(ささびき)の段を受け、松右衛門内より逆櫓(さかろ)までおよそ八十分間の長丁場、しかも豪快さと情の深さの双方を聞かせる大曲を力強く語り切り、撥捌(ばちさば)きも冴(さ)える。
 権四郎は旅中で事件に巻き込まれ、取り違えられた孫が殺される。権四郎は一方の子供を大事に預かっているが、訪ねて来たお筆は武士の論理で若君を返してほしいと頼み権四郎は激怒、子供を殺すと息巻く。朝敵とされて最期を遂げた主君木曽義仲の鬱憤(うっぷん)を晴らす機会を窺(うかが)い、身をやつして権四郎に入聟(いりむこ)していた樋口次郎は、自らの正体と、子供が義仲の遺児駒若君であることを明かし、武士の論理を捨て不思議の縁で結ばれた親子として、父権四郎に若君の命乞いをする。その説得に全てを受け入れる気持ちになった権四郎の「おう」という承諾の一言に万感の思いが籠もる。
 初段が上演されると樋口と権四郎の背景にある源平合戦秘話が分かり、二人の思いの深さが一層の説得力を持って観客に迫るのではないか。最後は「紅葉狩(もみじがり)」。十九日まで。 (黒石陽子=東京学芸大学教授)
        ◇
 長らく文楽評を担当した津田類さんが体調不良のため降板し、今月から黒石陽子さんが担当します。


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